腸内環境を改善するために毎朝ヨーグルトを食べるようにしている、という人はたくさんいるにちがいありません。私たち人間にとっては古くから体に良いモノの代表として有名な乳酸菌ですが、犬や猫にとってもいろんないいことがあることがわかってきています。
その代表的なものがやはり私たちと同じ、腸内環境の改善により免疫力を高める効果。犬や猫も腸内フローラが整っていると免疫力がアップすると言われています。もともと犬や猫の腸内にも乳酸菌がいて善玉菌として働いてくれているのですが、ペットフードに含まれる保存料や添加物、病気になったときに服用した薬、あるいは日々のストレスなどが原因で善玉菌の活動が弱まると、悪玉菌優勢となって免疫力が下がってしまうのです。
犬や猫に乳酸菌を含むもの、例えばヨーグルトを与えて、それが生きたまま腸に届かず死滅してしまったとしても、腸内にすでに存在する乳酸菌のエサとなって善玉菌優勢の環境を取り戻す手助けになります。
人間と同じように、腸内環境が悪化すると犬や猫も便秘や下痢になりやすくなります。便秘や下痢は本当につらいものですよね。ワンちゃんやネコちゃんがあんな辛い目に遭っているかと思うと1日も早く解消してあげたいものですが、これにもまた乳酸菌が有効です。
ただし、乳酸菌を含むヨーグルトや牛乳などに含まれる乳糖は下痢を引き起こすこともあり、そもそも腸内環境の悪化が下痢という症状で出ているところへさらに下痢を起こす要素を持ったものを与えてしまっては、脱水症状を起こす危険性もあります。まずは健康なときにヨーグルトや牛乳を試しておき、アレルギー反応が出ないかどうかを調べておくといいですね。
また、ヨーグルトや牛乳で与える場合は冷たいものではなく、室温のものを与えるようにしましょう。そうすると体を冷やさず、便秘にも下痢にもさらなる効果を発揮してくれます。
アレルギーとは、そもそも免疫機能が過剰に反応して起こるものですよね。例えば花粉症なんかもアレルギー反応の1つですが、体にただちに害を及ぼす危険性が高いものではない花粉に対して異常に反応し、くしゃみや鼻水がでてしまうというものです。
つまり、アレルギーを解消するためには、免疫機能が正しく働くようにすることが必要。免疫機能を司るのは腸内環境ですよね。そこで腸内フローラのバランスを良好に保つことがアレルギーの改善にもつながるという仕組みです。
ただし上記でも述べたように、犬や猫にヨーグルトや牛乳などで乳酸菌を与える際には、それ自体にアレルギー反応を起こさないかどうかを確認してからにしましょう。犬がアレルギーを引き起こしやすいアレルゲン食材には乳製品が含まれます。必要な乳酸菌だけをサプリで与える方法もありますが、その場合にはサプリにアレルギーの原因となるような添加物や保存料などが含まれていないかもよくチェックしてください。
